「国益(National Interest)」と「地球益 (Earth Interest)」

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国益とは、国家の繁栄や安全を追求するための理念。多くのリーダーや政治家は、この概念に基づいて政策を進めます。しかしながら、現代の国益は短期的かつ地域限定的、既得権益を守る目標に偏っています。資源争奪や経済競争を中心に、国民の幸せや国際協調戦略、地球規模の視点が欠けていることが問題の原因です。国益が一国に限られた狭い視野で追求され続ける限り、持続可能な未来を築くことは困難と言わざるえません。今こそ、国益定義を再考し、より包括的な利益を視野に入れるべきです。
「地球益」とは、「国益」を超えて地球全体の健康と安定を第一に考える理念です。環境破壊や気候変動といった地球規模の問題は、個々の国家の枠を超えた影響を持ちます。国益を追求することが、短期的には一国の繁栄につながるかもしれませんが、地球全体が危機に瀕している現状を無視してはなりません。「真の国益」は、地球全体の持続可能な発展と調和することによってのみ実現可能であり、「地球益はその基盤」となります。
国益と地球益は対立する概念ではなく、実際には相互に補完し合うものです。国家が繁栄するためには、地球全体の環境と資源が安定していなければなりません。気候変動や生態系の崩壊は、一国の経済や安全保障にも直接的な影響を与えます。地球益を無視した国益の追求は、結局はその国自身の未来を危険にさらすことになります。地球益を重視することで、国益もより持続可能で安定した姿で達成される事を認識しなければなりません。
地球益の概念を脅かすのは、短期的な利益を追求する一部の国や企業です。見せかけの環境対策(プロパガンダ)を掲げ、自己利益を追求し自己以外から搾取し続ける勢力が、今まさに地球を蝕んでいます。さらに、国際的な協力を拒否し、国家間の争いを煽ることで、自国の利益を確保しようとする動きもあります。こうした勢力は、国益すらも危険にさらし、結果的に地球益も破壊しています。これらの勢力を抑制し、地球全体の利益を優先する民意団結が必要です。
リーダーが「私益」を影で優先することで、国益は著しく損なわれています。自分自身や特定利権グループの益を優先することで、長期的な国家の安定や繁栄が危険にさらされています。グループを作るということが悪いという訳ではありません。そのグループが、特定集合益だけでなく、共存利益に適う集合益を同じ方向性の中で求めるならば良いのです。例えば、環境規制の緩和や資源の過剰利用は、短期的な経済利益をもたらすかもしれませんが、最終的には国全体が負の影響を受けます。このような私益追求型のリーダーシップは、国益だけでなく、地球益も同時に破壊し、人類の未来を危うくしています。
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