「いまどき有名スターがマリファナで捕まって全国的なスキャンダルになるのは世界広しといえども日本ぐらいのものだ。たかがマリファナぐらいで目くじら立てて、その犯人を刑務所にやるような法律は早く改めたほうがいい。」と書かれた記事がある。「たかが大麻で目クジラ立てて…」という見出しではじまる毎日新聞の1977年（昭和52年）9月14日 5面「記者の目」だ。当時の警視庁は「マリファナを常用すると慢性中毒になって早発性痴呆症になる」、厚生省麻薬課は「マリファナを吸えば狂乱し、挑発的、暴力的となる…急性中毒による死亡報告がある…慢性中毒の症状としては多彩なる精神異常発現作用、長期常用による人格水準の低下がある」といった認識だ。毎日新聞は「バナナの皮を乾かして火をつけて吸うとあやしい気分になるからといってバナナを禁制品にしろとだれもいわないのと、多分似たようなことだったろう。」とも書かれている。今なら「松葉を乾かして火をつけて吸うとあやしい気分になるからといって松葉を禁製品にしろとだれもいわないのと、多分似たようなことだったろう」くらいのことだ。大麻問題を擁護の立場から問題提起している。