~大麻を愛する世界中の同志たちよ。まだ戦いは終わってはいない~
2016年、大きな出来事によって、日本全国に医療大麻の存在が知られることになる。
それは、女優の高樹沙耶が、5月に参議院議員選挙に出馬したことだ。
高樹沙耶は、日本を代表するトップ女優だ。
彼女の出演していたTVドラマ「相棒」は映画化もされるなど、現在でも日本で最も人気のある刑事ドラマである。このドラマの中で、高樹沙耶は主人公の妻という重要な配役で出演していた。
私生活では、自然を愛し、ハワイでドルフィン・セラピストとして人々に癒しを与えるとともに、2002年、フリーダイビング競技の日本大会において水深45mの日本新記録を樹立。同年11月、ハワイで行われたフリーダイビング世界大会では水深53mで日本新記録を更新し、世界第2位となり銀メダルを受賞した。
徹底的に立ち向かうのが、高樹沙耶の信条である。

その後、日本大震災による福島原発事故で日本中が放射能に汚染されたことで、彼女は沖縄県の離島に移住し、リトリート・センターをつくる。
自然の力を借りて、日本のひとたちを癒すためにである。
それと共に、医療大麻を含む大麻草の力を再確認し、大麻の有用性を日本社会に伝えるために国会議員への立候補を決意する。
長らく所属した大手プロダクションを惜しまれながら退所し、ドラマも降板した。

高樹沙耶は、医療大麻合法化を公約に掲げて、選挙に挑んだ。しかし落選した。
そして同年10月、大麻所持の容疑で逮捕される。
彼女は、那覇拘置所に3か月間拘留されていたが、その間、誰にも連絡をとってはいけない接見禁止だった。その後、3か月にわたる裁判のために那覇滞在を余儀なくされ、結局、6ヵ月間の自由を奪われることになる。
たった数グラムの大麻を所持していただけで、しかもそれは本人のものではなく、共同生活をしていたスタッフのものであったにも関わらずだ。

通常21日拘留のところ、3か月拘留
当局は明らかに高樹沙耶を狙い撃ちにした。それは、立候補という形で、日本の権力に盾を突いたからである。もちろん当局は、そのようなことを表ざたにはしない。しかし当局は、選挙後に彼女のリトリート・センターの近くに監視用のアジトをつくり、24時間監視しつづけた。
そして逮捕当日。30名にも及ぶ警察と麻薬取締官が警察犬を連れて突然の家宅捜索を行った。警察が連れてきたのは犬だけではない。大手テレビ局や新聞社などに逮捕情報を事前にリークし、逮捕の瞬間を全国に大々的に報道したのである。
高樹沙耶逮捕の話題はテレビやネットで連日報道され、その多くは彼女に批判的な意見であった。日本社会は、大麻に無関心どころか、政府の情報操作による誤った情報を鵜呑みにしているのだ。
高樹沙耶は、トップ女優から、日本で最も有名な犯罪者へと変貌させられた。たった数グラムの大麻のために。
しかし、高樹沙耶は大麻擁護の発言を止めなかった。SNSを通して、大麻の有用性を発言しつづけた。もちろんその発言には、彼女を罵倒する大量のリプが襲い掛かった。
心身を病み、治療を続けながらも、高樹沙耶は発言し続けた。自らの信念を貫き、大麻の真実を伝える必要があったからだ。
一方、テレビのワイドショーは、医療大麻の話題を頻繁に取り上げ、コメンテーターや専門家たちによる議論も盛んにおこなわれた。彼らの中には「この世に医療大麻など存在しない」と発言する医師のコメンテーターもいた。

日本は、世界がみる以上に閉鎖的で独裁的な国家である。特に大麻を擁護する者たちには、権力もメディアも、それに踊らされている国民たちも、対象者を徹底的に罵倒し、地獄に突き落とそうとする。それはまるで、生贄を捧げることで社会を安定させ、その風景に快感を覚えているかのようである。この風潮は、現在も変わらない。
日本は少数の外国人は住んでいるが、アメリカのような多民族国家ではない。しかし、大麻を愛するものやヒップホップなどの黒人をルーツにもつカルチャーを人生の指標にして生きているひとたちが多くいる。日本文化を愛しながら、それらの文化も同時に愛している。
日本の権力構造は、大麻を愛する生き方を全面的に否定する。これは、ヘイトであり、レイシャル・プロファイリングそのものだといっていいだろう。
だが皮肉なことに、高樹沙耶の事件によって、権力の思惑とは裏腹に、医療大麻の存在が広く知られることになり、公の場で議論をする風潮が生まれるなど、社会に与えた影響は大きかった。
ひとりの女性が真実を伝えただけで、日本中から糾弾され、人生をぼろぼろにされたのだ。たった数グラムの大麻所持と、大麻の有用性の真実を訴えただけでである。
我々は彼女の行動を、今一度見直す必要がある。
2024年12月12日に日本の大麻取締法が75年ぶりに改正された。しかしその内容は、利権にまみれたものである。
我々は高樹沙耶の行動を称賛する。そして、このことを、世界中の大麻を愛する者たちと共有する必要がある。
世界中の大麻の同志よ。是非、高樹沙耶の行動に注目してほしい。そして、共闘してほしい。
世界では次々と大麻が解禁されている。しかしまだ戦いは終わっていないのだ。
ラップを始めたことで私の人生は少しだけ救われました。聞いていただけると本当にありがたいです。
正高佑志
物語の始まり 町の外れ熊本
指の間飛び回るオレンジ色の蛍
生まれ育ち歳も違う だけどみんな友達
半端者と前科者 だけどみんなここがいい
夢のような時間は けれど長く続かない
いなくなったあの人 南署からの電話
“児玉さんが大麻吸ってたって知ってたんでしょ“
差し入れに持ってくのはブックオフの古本
時は流れ2015 俺は大人になってた
シアトルの街角 煙で白くなってた
海のこちら側ではパクられた奴が死んでた
俺は俺にやれることを何か探し求めた
電話かけた 記事を書いた youtubeも始めた
何人かの患者さんは遠い空の向こうだ
いなくなった奴の分もやれることをやるだけ
墓石に添えるのは緑色の花束
※
悲しい思いは力に変えよう Legalize It!
悔しい涙も力に変えよう Legalize It!
We gonna fight for the right to survive
We gonna fight for the right to revive
いつか明るい所で火を灯そう
物語の始まり 花の都東京
モデルから女優へ 時はバブル絶頂
欲しいものは手に入れ やりたいこともやった
男たちはかしづき 女たちはやっかみ
だけどなぜか虚しく 自分探し 海へと
深い海に抱かれ 見つめ直すこの星
共感できないことには従いたくない
怒りぶつけ炎上 芸能界退場
311 Fukushimaから移り住んだこの島
医療大麻広めるため挑む選挙 落選
眼をつけられ逮捕されてワイドショーを独占
一生分罵声浴びて清算したカルマ
それでもなお口を閉じず ついに今年還暦
動き出した海の向こう 変わる風向き
“医療大麻なんてない“と言われてから7年
何が正しかったのかは歴史が示す
(※繰り返し)
なあ想像してくれ
よく晴れた空の真下 日曜の朝
お前は公園のベンチに座り
誰の目も気にせずにジョイント巻いてる
隣に腰をかけた女の子は
美味しそうな香りねって微笑んでる
こんなものでパクられてた頃があったと
過ぎた日々を懐かしんで笑いあいたい
今はまだ夢でいい 笑われてもいい
真実を知る者は決して減らない
どれだけの仲間が鎖に繋がれても
俺たちが掲げた旗は折れない
今はまだ笑えないそんな奴もいるよな
正直がバカをみるクソみたいな世界だ
けれど 想像しろ いつだって希望はある
未来は俺らの手の中
(※繰り返し)
Legalize it!
言葉巧み操り音の上にまたがり
人の生と死の狭間ドラマチックの語り
歴史には残らない流れ星の一生
でも俺たちが出会ったこと無意味ではないっ
言葉巧み操り音の上にまたがり
人の生と死の狭間ドラマチックの語り
歴史には残らない流れ星の一生
でも俺たちが出会ったこと無意味ではないっしょ
あれは2019 春の光朗らか
ニットキャップ被り隠す癌治療の足跡
切実な状況でも君の笑顔穏やか
きっと全部乗り越えたら言えるはずさありがとう
“肺にがんがあるんです、脳に転移しています“
34歳もしも君だったらどうする?
切札のオプジーボ効果まるでプラシーボ
呼吸できず苦しいよ鼻に下げた酸素
医療大麻試しに行きたいですアメリカ
でも今の体力じゃ国際線は無理か
“次の薬効いたら俺も行くよ一緒に“
それが最後の会話果たされない約束
悲しみの数は両手じゃ数えきれないけれどStill we can fly
託された願いは僕らの手じゃ抱えきれない だからCan you sing along?
それは13歳の誕生日少し前
突然の発熱続く悪寒戦慄
病院で採血異常値即別室
告げられた病名T-cell白血病
時はコロナ真っ只中隔離面会謝絶
一人きりで向き合う抗がん剤副作用
“辛いもう帰りたい助けてお父さん“
ガラス越しの無菌室で噛み締めた唇
薬尽きて痛み取れず緩和治療を告げられ
望み一縷託したのは医療大麻オイル
摂取直後数時間で消える痛みまさか
頬をつねりたくなるけど本当の話
一過性に減少した腫瘍細胞
生きる望み賭けて君は海を渡った
けれど幼い身体には蓄積したダメージ
足りなかった時間と託された願い
悲しみの数は両手じゃ数えきれないけれどStill we can fly
託された願いは僕らの手じゃ抱えきれない だからCan you sing along?
Storiesが消え去るまでたった24時間
どんなBuzzも炎上も続いて7日間
首括った芸能人追悼するタイムライン
一ヶ月もしたらみんな忘却の彼方さ
俺は忘れないよ君がここにいたこと
君が残してった言葉代わりに届けるよ
ヘタクソなラップだけど曲に変えて残すよ
君たちのアカウントも概要欄に貼るよ
そうだ君のお父さんも力貸してくれたよ
医療大麻広めたいって君の願いを継いで
厚生労働省まで君の写真抱えて
“この子達に選択肢を認めて下さい”って
大臣も官僚もみんな話聞いてたよ
一歩づつ一歩づつはよくなってるよ
君の痛み苦しみ俺は無駄にしないよ
だから今は安らかに星となって眠れ
悲しみの数は両手じゃ数えきれないけれどStill we can fly
託された願いは僕らの手じゃ抱えきれない だからCan you sing along?