地球を壊しているのは二酸化炭素ではない


世界の環境問題は、長いあいだ
二酸化炭素(CO₂)を中心に語られてきた。
発電、車、工場、飛行機。
それらを減らせば地球は救われる、
という物語が共有されている。
しかし、それは
「分かりやすい数字」を主役にした説明であって、
本当の原因ではない。
地球を静かに、確実に苦しめているのは
農業から出る亜酸化窒素(N₂O)だ。
亜酸化窒素は、
・二酸化炭素の約300倍の温室効果
・大気中に100年以上残る
・気温を上げるだけでなく
・オゾン層まで壊す
極めて破壊力の強いガスだ。
それにもかかわらず、
環境問題の中心で語られることは少ない。
理由は明確だ。
このガスは「事故」ではなく、
今の農業の構造そのものから生まれているからだ。
亜酸化窒素の主な発生源は、
・化学肥料に含まれる窒素
・それが土の中で分解される過程
つまり、
問題は車でも発電所でもない。
何を、どうやって育てているか。
そこに答えがある。
世界の農地の多くは、
・人が食べるため
ではなく
・家畜のえさを作るため
に使われている。
肉や乳製品を大量に、安く作るためには、
・とうもろこし
・大豆
・小麦
を短期間で一気に育てる必要がある。
その結果、
・化学肥料
・農薬
・単一作物のくり返し
が当たり前になった。
化学肥料と農薬は、
作物だけでなく
土の中の生き物を殺す。
すると、
・土がかたくなる
・水をたくわえられなくなる
・微生物が減る
結果として、
窒素の流れが暴走し、亜酸化窒素が増える。
これは偶然ではない。
構造的な必然だ。
再生可能エネルギーや電気自動車は、
確かに意味がある。
だが、
農業が変わらなければ、地球は冷えない。
なぜなら、
・亜酸化窒素は
・発電方法を変えても
・車を電気にしても
ほとんど減らないからだ。
これはエネルギー問題ではない。
土と農業の問題だ。
では、どうすればいいのか。
結論は驚くほど単純だ。
世界中に麻(ヘンプ)を植えること。
これほど多くの問題を
同時に、現実的に解決できる方法は
ほかにほとんど存在しない。
麻は、
・やせた土でも育ち
・化学肥料にほとんど依存しない
つまり、
亜酸化窒素を生む原因そのものを作らない。
これは他の主要作物では
ほぼ不可能な特性だ。
麻は成長が非常に早く、
雑草より先に空をおおう。
そのため、
・雑草が育ちにくい
・虫の被害も少ない
結果として、
農薬がほぼ不要になる。
麻は、
・深く根を張り
・土をゆるめ
・微生物を呼び戻す
つまり、
土を消費するのではなく、回復させる作物だ。
麻を植えたあとの畑は、
次の作物の出来が良くなることが
世界中で確認されている。
麻の実(ヘンプシード)は
単なる副産物ではない。
・オメガ3脂肪酸を豊富に含む
・体内で作れない必須脂肪酸の理想的なバランス
・必須アミノ酸をすべて含む完全たんぱく
・消化しやすく、植物性
つまり麻の実は、
植物由来のスーパーフードだ。
肉に頼らずとも、
人の体を支える栄養を
自然な形でまかなうことができる。
これは、
・家畜中心の食料構造を減らし
・えさ用作物を減らし
・化学肥料の使用を減らす
という、決定的な意味を持つ。
麻は、
・食べ物
・繊維
・建材
・紙
・エネルギー
すべてになる。
一つの植物で、
生活と産業を支えられる。
これは、
農業・環境・経済を同時に変えられる
ということだ。
節約や罪悪感では、
社会は続かない。
必要なのは、
・自然に合い
・経済として成り立ち
・世界中で再現できる
設計の変更だ。
麻は、その条件をすべて満たしている。
理由は単純だ。
麻は、
・化学肥料産業
・農薬産業
・家畜中心の巨大産業
と、正面からぶつかる。
だから無視され、
だから消されてきた。
二酸化炭素は目に見えやすい。
だが、
本当に地球を壊しているのは、土の中で起きている反応だ。
農業を変えないかぎり、
環境問題は終わらない。
そして農業を変える
もっとも短く、確実な道は――
世界中に麻を植えること。
これは思想ではない。
構造の話だ。
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