私たちの星は「今」

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地球と私たち人間の身体には、不思議な相似形が存在する。たとえば、地球の表面積の約70%は海で覆われ、残りの30%が陸地。同様に、人間の体も約70%が水分で構成され、その水が細胞や組織を支えている。地球の水と陸のバランスは、私たちの身体の水分とその他の成分のバランスに相似している。
地球と私たちのカラダは深く結びついている
どちらかが損なわれれば、もう一方も危機にさらされる
私たちは、この相似形の中で共に生きている
地球の「健康」を守ることが、
私たちの命を守ることにつながる。
土壌が化学肥料や農薬で酸化すると、そこに生息する微生物たちは次第に力を失い、死滅していく。健康な土壌1gには6~10億の微生物が働いている。微生物は本来、光合成によって植物から炭素化合物を受け取り、土壌内の有機物を分解し植物に必要な栄養素を提供する大切な役割を果たしていた。しかし、微生物が失われると土壌の肥沃度が低下し、植物は栄養素を十分に得られなる。結果、化学肥料や農薬に頼らなければ植物を育てられない依存土壌ができあがる。故に、私たちのカラダ基盤である植物栄養価が低下し、エネルギーも不足しがちに。加えて、化学物質や農薬を含む食品、食品に添加された食品添加物が人体を蝕み、健康を損なう原因までになっている。こうした状況で、病気が増えれば増えるほど、薬品の需要が高まり、医療産業は儲かる仕組み。皮肉なことに、化学肥料や農薬を製造する企業が、同時に薬を製造しているという現実があるのです。
土の「本来の姿」と「現在の姿」を見比べてほしい。土のメカニズムからすれば、土壌微生物が活性化し有機物があれば、植物は元気に育つ。それが、植物と微生物の共生生態系である。現在は、農薬(化学肥料・殺虫剤・除草剤)という化学ドーピングによって、その生態系は壊され、薬物に依存させる農法ビジネスが横行してきたといえる。いったん農薬に依存すると、微生物が住みづらい酸化した土壌が生まれ、薬依存をつづける鬱土壌が誕生する。そういった環境で育った野菜の栄養価は、70年前の約1/6になっている。1947年GHQが農地改革を始め、農薬・化学肥料を多用する慣行農法の結末である。こうして「土が劣化」することで、土壌が本来持つ「炭素を結合貯蔵する能力」を失い、炭素を排出する側に回り、水分保持能力は失われ「砂漠化」が進行していく。繰り返すが、現在、陸地の約66%が砂漠化の危機に瀕している。
地球と人類の未来を守るべきものが、一部の勢力によってこれまで破壊されてきた。土壌は農薬と化学物質で汚染され、微生物は消滅の危機にある。大麻はその多様な利用価値を封じられ、大麻取締法で抑圧されている。塩は、99.9%のナトリウム精製塩として精製過程で重要なミネラル成分を失い、純粋な栄養を奪われている。米も減反政策によって生産量が減らされ、子どもたちには汚染された小麦から作られたパンが与えられ、同時に海外からの小麦を輸入促進するため残留農薬規制が緩められている。水にはフッ素やPFASなどの化学物質が含まれ、地球と私たちの健康を脅かしている。
ファイトレメディエーション(phytoremediation)という言葉がある。それは、植物が根や気孔から水や養分を吸収する能力を利用し、土や地下水、大気の汚染物質を吸収し分解する技術。1986年に起こった世界最大のチェルノブイリ原発事故では、ファイトレメディエーションを期待した実験も行われた。近年イタリアのプーリア州タラントにある農家は、大規模な鉄鋼工場からの荒廃した残留金属汚染に対抗するため、土壌に大麻作物を植えている。土着微生物と相性が良く、劣化した土を再生する植物が、地球には存在する。農薬の弊害である亜硝酸窒素、重金属・軽金属ほか汚染有害物質の吸着が期待されている。
土の性能を強化する「麻」
麻を植えれば
莫大な炭素を、微生物と共に土壌に返せる
傷ついた大地を回復すれば
人類は楽園に戻れる。
麻は90億人の医衣食住心を支え、人と地球を健康にする世界人口が90億人を突破する2050年問題。地球の総陸地面積144億ヘクタールの66%=95.04億ヘクタールを砂漠化から守り、緑の大地への生まれ変わった未来の地球は1ヘクタールあたり1トンの種と2トンの繊維、4.45トンの木質部、その他1トン程度の総量を産出し続ける。
それは、大麻で緑の大地となった地球全体で95億トンの種、190億トンの繊維、400億トンの木質部、その他95億tの繊維クズを生み出す。それらは用途に応じて90億人の栄養満点の食として、あるいは医療用として、あるいは繊維やヘンププラスチック、あるいはヘンプクリートや漆喰など外装内装の住宅建材や自動車などのバイオ燃料として医衣食住の人間の基本的な営みや社会を支えるインフラとなり、持続していくための基層文化になる。現在の石油に依存した社会を続けるためには地球が2.5個必要だが、大麻を植え砂漠化を防ぐことで地球2個から3個の余裕が生まれる。持続可能な未来は大麻によって生み出すことができる。
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