たった1立方センチの土に、10億の命


土は、ただの茶色い物質ではない。
それは生命が重なり合って存在する空間だ。
たった
1立方センチメートル。
指先にのるほどの土の中に、
10億個以上の微生物が生きている。
これは比ゆではない。
科学が確認している事実だ。
その10億以上の存在は、
・細菌
・菌類
・放線菌
・原生生物
などから成り立っている。
彼らは、
・有機物を分解し
・栄養を運び
・病原菌をおさえ
・植物の根と情報をやり取りする
役割を分け合いながら共存している。
上下関係も、命令系統もない。
あるのは循環とバランスだけ。
この構造は、
人間の文明よりもはるかに古く、
はるかに洗練されている。
まさに、
土の中の小宇宙だ。
作物は、
自分の力だけで育っているわけではない。
・根から分泌物を出し
・特定の微生物を呼び寄せ
・栄養を受け取り
・病気から守ってもらう
つまり植物は、
微生物との共同体として生きている。
この関係が保たれていれば、
・肥料は最小限でよく
・病気に強く
・自然な成長が起きる
これが、
本来の農の姿だ。
農薬は、
害虫だけを殺すものだと思われている。
だが現実は違う。
農薬は、
・害虫
・益虫
・菌
・微生物
区別せずに殺す。
1回の散布で、
10億以上の命が、同時に消える。
それは、
目に見えないから実感されないだけで、
規模としては生態系の大量破壊だ。
しかもこれは、
・1回きり
・一部の地域
の話ではない。
世界中の畑で、
毎年、毎季節、
くり返されている。
微生物が消えると、
・有機物が分解されない
・栄養が循環しない
・土がかたくなる
・水を保てなくなる
結果として、
・作物は弱くなり
・病気が増え
・さらに農薬が必要になる
破壊が、次の破壊を呼ぶ。
これは農家の問題ではない。
仕組みの問題だ。
森を切れば、
誰もが分かる。
川を汚せば、
非難される。
だが、
・土の中で
・何が起きているか
は、ほとんど語られない。
なぜなら、
見えないからだ。
ここで、
決定的に重要な植物がある。
麻(ヘンプ)だ。
答えはシンプルだ。
麻は、土の小宇宙をこわさない植物だからだ。
麻は、
・化学肥料にほとんど頼らない
・農薬を必要としない
・土を無理に変えようとしない
そのため、
微生物が生きてきた環境を
そのまま残すことができる。
麻は、
土を支配しない。
・深く根を張り、土をゆるめる
・根から自然なえさを出す
・特定の菌だけを増やさない
その結果、
微生物が自然に戻ってくる。
増やすのではない。
戻る。
微生物が戻れば、
・病原菌が増えにくくなる
・土が安定する
・作物そのものが強くなる
だから、
農薬が不要になる。
これは思想ではない。
現場で起きている事実だ。
多くの作物は、
土に負担をかける。
麻は逆だ。
土が元に戻るまで、
そっと時間を与える。
それだけで、
土は自分で治りはじめる。
麻は、
土に何かを「足す」植物ではない。
壊さず、待つ。
それだけで、
10億の小宇宙はよみがえる。
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